磐田市岩井地区の桶ヶ谷沼で自然環境の保全・復元活動を行っています

これからも「自然との共生」を尊重し

次世代を担う子供たちのため、豊かな里山の継承に貢献していきます。

特定非営利活動法人 岩井里山の会 理事長 ご挨拶

 

岩井里山の会は、平成6年から今日まで20年の間、桶ヶ谷沼自然環境保全地域の保全、復元活動を実施してきました。
平成9年アメリカザリガニの大発生で、桶ヶ谷沼の生態系が破壊され、沼の水生植物が喰い尽くされ、絶滅危惧種ベッコウトンボも絶滅の危機を迎えました。地元住民としてこの危機を乗り越え沼を復元すべく次の三つの活動目標を定め、保全・復元活動を開始しました。


 1. 水質浄化を図る  (沼南北に水路を造る)
 2. 明るい林を取り戻す (常緑広葉樹の伐採)
 3. ベッコウトンボ対策 (沼本体から安定的、かつ多数のベッコウトンボの羽化を目指す)


この目標実現に向け、危険を伴う山林の伐採、ドロンコになっての水路造り、試行錯誤のすえアメリカザリガニの影響を受けない木製トンボ生簀を10基築造しました。 まだまだ安心出来る状況にはありませんがベッコウトンボの羽化も年々増加傾向にあります。山林ではササユリ、キンラン、めずらしいキノコの女王キヌガサタケも見られるようになりました。

 

一方沼内では、絶滅危惧種ヒメミクリ、沼古来の水生植物ヒシ、タヌキモ、ジュンサイも復活するなど、岩井里山の会の復元活動の成果が出始め、沼復元の兆しが見えはじめてきました。
 

さらなる復元を確かなものにするためには、地元有志の活動では限界でありNPO法人を取得することで関係者、関係機関のご支援、ご協力が是非とも必要と考え、この度NPO法人を申請し取得をしました。


地元岩井地区、磐田市、静岡県の宝でもある桶ヶ谷沼の保全、復元活動を会員一丸となって、自然豊かであった昔の里山の再生を目指し、活動を続けてまいります。また次世代により良い里山を継承するために、若者、子供達への指導、教育にも努めてまいります。


関係の皆様方のご支援、ご協力をお願いいたします。

2014年6月

特定非営利活動法人 岩井里山の会

理事長 加藤 佐登志